※第3回~第5回の場所を追記しました。(4/11)

 

 19世紀最大の科学者と言われ、小学校の課題図書にもなっている名著『ロウソクの科学』で知られるように一般への科学普及の面でも先駆者であったファラデーは、毎週金曜の夜、一般市民向けに「金曜講話」と呼ばれる講演会を行っていました。市民への科学普及の先駆けであるこの講演会は好評を博し、かつその参加料収入はファラデーの研究の助けとなりました。

 「金曜天文講話」はファラデーの例にならい、毎週金曜日の夜、京大の天文学者が最先端の天文学の研究成果を市民向けにわかりやすく講演し、参加者から頂いた寄附あるいは参加費の一部を京大花山天文台の運営費に活用することを目的としています。

 1929年設立の京都大学花山天文台は、惑星や太陽の研究で世界的な成果を挙げただけではなく、観望会や学校実習の受け入れを通じて、子どもたちや市民が天文学を学び、宇宙や科学への関心を育むのに大きく貢献してきました。しかし、新しいものを作れば古いものは無くすという国のスクラップアンドビルドの方針により、今年4月より運営費を新しい天文台(岡山天文台)に移すことになりました。その結果、今後花山天文台における観望会や学校実習の受け入れが困難になります。なんとかして花山天文台の運営費を確保し、今なお素晴らしい性能を持つ歴史的望遠鏡や貴重な装置を活用した天文学の教育普及の場を残したいというのが、「金曜天文講話」を始める動機です。

 「金曜天文講話」では、京都大学の宇宙の研究者が、専門知識が無くても分かりやすく、かつ最先端の宇宙研究の成果を紹介します。花山天文台へのご支援を兼ねて、最新宇宙研究のわくわくする話を聴きながら、いっしょにわくわくしませんか?

 

京都大学理学研究科附属天文台 台長 柴田一成
同 宇宙物理学教室 教授 長田哲也

 

日時

2017年4月21日より、毎週金曜日 18時00分~19時30分

 

場所

京都大学理学セミナーハウス(4月21日・28日)
キャンパスプラザ京都(5月12日・26日・6月2日アクセス | 公益財団法人 大学コンソーシアム京都

 

講演会場については、今後変更の可能性もあります。具体的な場所・部屋は開催一ヶ月前に http://www.kwasan.kyoto/ へ掲載します。

 

対象

中学生以上

 

定員

100人(先着順)

 

講演予定内容

各回は独立しており、好きなテーマの会だけ参加することもできます。

 
開催日 講演予定/講演者
第1回・4月21日 「惑星と生命」/柴田一成 附属天文台長
第2回・4月28日 「太陽系から銀河系、銀河宇宙へ」/長田哲也 宇宙物理学教室教授
第3回・5月12日 「太陽の脅威とスーパーフレア」/柴田一成 附属天文台長
第4回・5月26日 「太陽活動と地球環境」/柴田一成 附属天文台長
第5回・6月2日 「天体望遠鏡と天文学の夜明け」/長田哲也 宇宙物理学教室教授
 

6月9日以後は、以下のような講師と講演内容を予定(講師や内容については変更の可能性があります))

 
開催日 講演予定/講演者
第6回・6月9日 「古事記と宇宙」/柴田一成 附属天文台長
第7回・6月16日 「望遠鏡の進化と宇宙像の変遷」/長田哲也 宇宙物理学教室教授
第8回・6月23日 「最先端の望遠鏡 ハッブル宇宙望遠鏡」/長田哲也 宇宙物理学教室教授
第9回・6月30日 「明月記と超新星」/柴田一成 附属天文台長
第10回・7月7日 「銀河とブラックホール」/長田哲也 宇宙物理学教室教授
第11回・7月14日 「銀河とその進化」/太田耕司 宇宙物理学教室教授
第12回・7月21日 「ビッグバンと宇宙の進化」/嶺重慎 宇宙物理学教室教授
第13回・7月28日 「爆発だらけの宇宙」/柴田一成 附属天文台長
第14回・8月4日 「日食の話」/一本潔 附属天文台教授
 

参加申し込み

不要

 

参加費

1,000円

 

問い合わせ先

「京都花山天文台の将来を考える会」事務局
info*kwasan.kyoto(*を@に変えてください)

 

主催

京都花山天文台の将来を考える会

 

共催

京都大学大学院理学研究科附属天文台、同宇宙物理学教室