日本学術振興会の第6回(平成27年度)日本学術振興会 育志賞に本研究科から生物科学専攻博士後期課程 佐藤安弘さんが選ばれました。

 

日本学術振興会 育志賞は、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士後期課程学生を顕彰することで、その勉学および研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的として、平成22年度に創設されました。
大学長経験者等の有識者にて構成される選考委員会で厳正な審査が行われ、このたび第6回目の受賞者に本研究科から1名が決定されました。

授賞式は、3月2日(水曜日)に日本学士院において行われます。

 

受賞者
佐藤 安弘(生物科学専攻(植物系) 博士後期課程)

 

研究課題
「ハクサンハタザオ(シロイヌナズナ属)のトライコーム二型における被食防御の連合効果」

 

推薦機関
種生物学会

 

受賞コメント

「この度は、栄誉ある賞を頂き大変光栄に存じます。私の課題では、植物と動物の関係、とくに食害昆虫を媒介者とした植物どうしの駆け引き(連合効果)について研究しました。対象としてはアブラナ科のハクサンハタザオという草本を用い、棘毛のある個体が低密度のときに上手く食害を逃れられること、これが毛のある個体とない個体の共存を導くことを明らかにしました。このような動物を媒介者とした相互作用は、植物の個体差を維持する仕組みになると考えられます。

京都大学には9年前に入学して以来、様々な先生や先輩から刺激を受け、その後大学院で生態学を専攻することとなりました。今から思えば、諸先輩方の活動を通じてフィールドの伝統を間近に感じられたことが、私をこの道に進ませたのだと考えています。大学院に進学してからは、工藤洋先生をはじめとする京都大学生態学研究センターの皆様のご指導ご鞭撻のおかげで、研究者としての第一歩を踏み出すことが出来ました。まだまだ未熟な私ですが、本賞を励みにこれからも研究を続けていきたいと思います。最後に、推薦を頂いた種生物学会の方々とこれまでの学生生活を支えてくれた家族に感謝の意を表します。」

  

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