第8回(平成29年度)日本学術振興会 育志賞に本研究科から生物科学専攻博士後期課程 岡﨑 友輔さんが選ばれました。

 

日本学術振興会 育志賞は、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士後期課程学生を顕彰することで、その勉学および研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的として、平成22年度に創設されました。

 

選考にあたり、日本学術振興会は国内の大学・学術団体から152名の候補者の推薦を受け付けました。予備選考を経て1月10日(水曜日)に開催された本賞選考委員会での結果にもとづき、第8回(平成29年度)日本学術振興会 育志賞の受賞者に岡﨑さんを含む18名が決定しました。

 

授賞式は3月6日(火曜日)に日本学士院(東京・上野公園)で行われます。

 

受賞者
岡﨑 友輔(生物科学専攻 博士後期課程 3年)

 

研究課題
「大水深淡水湖に生息する細菌の多様性と生態の解明」

 

推薦機関
日本陸水学会

 

受賞コメント

「この度は名誉ある賞を頂戴し、大変嬉しく光栄に思います。今回推薦を頂きました日本陸水学会、私を研究の道に進ませてくださった中野教授、これまで私の研究生活を理解し応援してくれた家族に心より感謝申し上げます。

 私の研究対象は、水中に1 mLあたり10万~1000万細胞もの密度で生息する湖の細菌です。特に水深50 mを超える湖の深水層に注目し、琵琶湖をはじめとする全国の深い湖を網羅的に調査することで、そこに生息する細菌群集が表水層には存在しないユニークな系統群で占められることを明らかにしました。これらの細菌系統のほとんどは培養法が確立しておらず詳しい生態が分かっていないため、現在は環境ゲノム解析を用いてその生き様の解明を進めています。この研究によって、湖の微生物生態系や物質循環過程の解明だけでなく、未開の微生物多様性から紐解かれる生命の起源や進化の謎に迫るような成果が得られることも期待しています。本受賞を励みに、今後もより深くてより広い、根本的で一般的な問いに答えられるスケールの大きな研究を目指し、研鑽を積んでまいりたいと思います。」

  
 

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