50テスラ超強磁場まで維持される2次元超伝導状態を発見

50テスラ超強磁場まで維持される2次元超伝導状態を発見

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2017/11/29更新

-相対論的効果により出現する新奇超伝導現象の解明-

柳瀬陽一 本研究科物理学・宇宙物理学専攻准教授と笠原裕一 同准教授は、岩佐義宏 東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター教授らと共同で、原子膜材料である二流化モリブデン(MoS2)の電気二重層トランジスタ(EDLT)構造において、MoS2表面に誘起される原子1層分の厚さの極めて薄い2次元超伝導体が、層に平行な方向の磁場に対して極めて強い耐久性を示すことを発見しました。さらに、第一原理に基づく理論計算により、この超伝導体では超伝導電子対のスピンが層に対し垂直方向に固定されている、前例にない特殊な超伝導状態が実現していることを初めて実証しました。

 

本研究成果は、英国科学雑誌「Nature Physics」のオンライン(2015年12月7日版)に掲載されました。

研究者からのコメント

本研究により、反転対称性が破れた原子層1層分の厚さの2次元超伝導体では、面に平行な外部磁場に対して極めて耐久性の高い特殊超伝導が実現されることが分かりました。今後、この原子層超伝導の特異な超伝導特性や電子対形成機構が明らかになることが見込まれます。本研究成果は、対称性が破れた2次元超伝導という新たな学術分野を切り開く礎となるだけでなく、強磁場に対して極めて安定的な超伝導材料を開発する指針となることが期待されます。