三浦 達彦 特別研究員(数学・数理解析専攻)が2021年度日本数学会賞建部賢弘特別賞を受賞

三浦 達彦 特別研究員(数学・数理解析専攻)が2021年度日本数学会賞建部賢弘特別賞を受賞

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2021/09/21更新

受賞者

三浦達彦(数学・数理解析専攻 日本学術振興会特別研究員PD)

業績題目

「曲がった薄膜領域での発展方程式の数学解析」

研究業績成果の概要

私は拡散現象や流体運動を記述する偏微分方程式の数学解析について研究をしており、特に細胞膜や地球の大気のような空間内のある方向への幅が他の方向に比べて非常に小さい薄膜領域と呼ばれる領域における方程式を扱ってきました。これまでは膜の厚さをゼロに近づけた時に平面や球面に退化するような比較的簡単な形の薄膜領域における発展方程式の研究が多かったのですが、本研究では静止または運動する一般の閉曲面の周りの薄膜領域での熱方程式やナヴィエ・ストークス方程式を考えて解の存在の証明や膜の厚さゼロ極限における解の収束の証明、極限関数が満たす方程式の導出を行いました。その結果、動く曲面上の熱方程式や静止曲面上のナヴィエ・ストークス方程式を薄膜領域上の対応する方程式からの薄膜極限として数学的に厳密に導出することができました。特に、今回導出した曲面上の方程式には曲面の形状や運動を表す項が現れており、簡単な形の薄膜領域を考えるだけでは必ずしも得られなかった知見を得ることができたのではないかと考えております。

研究者コメント

この度はこのような名誉ある賞をいただき大変光栄に思います。ご指導ご支援をいただいた先生方、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。今回の受賞を励みとして研究に邁進していきたいと思います。