量子縮退原子気体生成装置
高温(約700ケルビン)に熱せられたオーブンから出てきた中性原子に、レーザー光を照射することにより、約1マイクロケビンまでの極低温に冷却することができる(レーザー冷却)。その後、レーザー光による原子の閉じ込めなどを利用して、さらに超低温(約100ナノケルビン)まで冷却すると、量子力学的相転移が起こり、10万個程度の原子集団が、一つの波で表されるようになる(ボース・アインシュタイン凝縮)。

物理学第一分野(物理学第一教室)では、原子・分子のマクロな集合体としての物質が示す多種多様な振る舞いを、実験・理論の両面で現代物理学の立場から理解するための研究と教育を行っている。

以下のような実験・理論系からなる基幹講座に加えて、化学研究所・原子炉研究所・基礎物理学研究所内の協力講座とも協力して研究・教育活動を行っている。

研究分野

【基幹講座】

不規則系物理学、量子光学・レーザー分光学、低温物理学、光物性、固体量子物性、量子凝縮物性、時空間秩序・生命物理、ソフトマター物理、非線形動力学、凝縮系理論、相転移動力学、流体物理学、非平衡物理学

【協力講座】

高エネルギー原子分光学、ナノ構造光物性、生体分子構造、物性基礎論(統計動力学、凝縮系物理)