「ラマンビッグデーター」解析による微生物細胞とその集団の化学イメージング

日時

2018年12月21日(水)15:30〜

 

場所

京都大学理学部6号館北棟571号室
アクセス 建物配置図(北部構内)【4】の建物

 

講師

重藤真介(関西学院大学・准教授)

 

要旨

微生物は食品生産、健康・医療さらには生態系維持など、我々の生活に大きな影響を与える諸問題において中心的な役割を担っている。微生物とその集団(バイオフィルムと呼ばれる)が示す機能は、細胞内外の多様な生体分子の空間的な分布(局在)と関係しているため、細胞やバイオフィルムを壊さずにそれを可視化することが重要となる。本講演では、顕微ラマン分光と多変量データー解析の一つMCR-ALSを組み合わせ、酵母や糸状菌(カビ)、細菌などの微生物の「ラマンビッグデーター」解析を行った研究成果について紹介する。タンパク質、脂質,多糖といった細胞の主要構成成分および二次代謝産物の分布イメージグが可能となるだけでなく、分離された各成分のスペクトルを詳細に読み解くことにより、他の手法では得難い分子情報を取得できることを示す。