本研究科では2015年6月に理学研究科寄付金の基金を設立するとともに、後援者・同窓生・学生・教職員を構成員とする京都大学サイエンス倶楽部を立ち上げました。サイエンス倶楽部デイは、「理学の新しい芽を育む」をテーマに、本研究科の活動状況をサポートして頂く方々に広く知っていただくとともに、構成員相互の交流と親睦を図り、連携を深めることを目的として開催しています。また2016年度には若手研究者の育成に資することを目的として、基金による奨学金制度を定め、各専攻から成績優秀な大学院生を選考し奨学金を支給しています。当イベントは、奨学金受給者が研究成果を、様々な形で支援している方々に発表する場でもあります。

 

6回目となる2020年度のサイエンス倶楽部デイは、新型コロナウイルス感染症のためにアウトリーチ活動が制限される中、オンラインでの開催となりました。研究科長や博士学生、スタッフと支援者やOBの皆様と直接触れる機会が失われたことは大変残念でありますが、國府寛司研究科長の理学研究科の現況の説明を始め、通常は発表者数が限られている支援学生の口頭発表についても、今回は動画として全ての学生分が準備できました。2021年1月までのそれぞれの専攻のアクセス数は数学・数理解析専攻 270、物理学・宇宙物理学専攻 248、地球惑星科学専攻 192、化学専攻 168、生物科学専攻 261となりました。地域別には①京都(55%)、②大阪(15%)、③神奈川(7%)、④東京(4%)を始め全国に広がっております。フランス、中国、米国からのアクセスもありました。

サイエンス倶楽部デイは、理学研究科の寄付金活動と強く結びついており、本部ホームカミングデイと連動して行われております。本部イベントのオンライン開催が発表となったのが2か月前という中、急遽準備を始めましたが、協力的な支援学生と、案内の封筒詰めまで対応して頂いたSACRA職員やOAなどのスタッフに支えられ、無事開催することが出来ました。このようなご時世だからこそ、このようなイベントが必要なのだと思います。新コロナウイルスで世の中が大きく変わっていく中、理学研究科のアウトリーチ活動の今後を考える上でもよい機会になりました。